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Anaesthesia

We hid in deeper forests and fainted in the dark.

【vol.46】东京大仓酒店

《Casa BRUTUS》 2015 年 04 月号


櫻井翔のケンチクを学ぶ旅。
嵐の櫻井翔さんが、自ら日本全国の気になる建築まで足を運び、その魅力や驚き、感動を誌面でリポートします。
樱井翔的建筑学习之旅。
岚的樱井翔特意亲自前往日本全国感兴趣的建筑,通过杂志向大家传递建筑的魅力和它令人惊异与感动之处。



東京都港区
东京都港区


(背景)

今回訪れた場所 ホテルオークラ東京
1962年竣工。設計:谷口吉郎(ロビー)、小坂秀雄(外観)ほか。設計委員会と意匠委員会を設けて完成した。すべての客室から屋外が眺められるよう、日本で初めて三ツ矢式建築を採用。73年、別館を増築。2015年8月に建て替えのため本館が休館予定。別館は9月以降も営業する。●東京都港区虎ノ門2-10-4 ☎03・3582・0111。
本次造访地点 东京大仓酒店
建筑于 1962 年竣工。设计者:谷口吉郎(大厅)与小坂秀雄(外观)。设置了设计委员会与图案样式委员会并最终完成。为了从所有客房都可以眺望室外,在日本首次采用了三叉戟式建筑。1973 年,增建了配楼。由于改建,2015 年 8 月起主楼休馆。配楼在 9 月之后也正常营业。●东京都港区虎之门2-10-4 ☎03-3582-0111。


設計した人 谷口吉郎
たにぐちよしろう 1904年金沢市生まれ。建築家。日本の伝統に根差した近代建築を数多く残す。代表作に<帝国劇場><東京国立近代美術館><東宮御所>など。明治建築を移築・保存する<博物館明治村>の発案者であり初代館長。79年没。谷口の設計で71年に竣工した、丸の内の<東京會舘>は1月末で建て替えのため取り壊しに。
设计者 谷口吉郎
Taniguchi Yoshiro 1904年生于金泽市。建筑师。留下了为数众多植根于日本传统的近代建筑。代表作包括帝国剧场、东京国立近代美术馆与东宫御所等。至于将明治时期建筑移筑和保存起来的博物馆明治村,谷口既是其提案者,亦是首任馆长。1979年逝世。由于改建,位于丸之内的东京会馆将于 1 月月末拆除,这座建筑由谷口设计并于 1971 年竣工。


(导语)
vol.46 ホテルオークラ東京で、日本の伝統美に触れる。(後編)
今年8月末で建て替え予定の<ホテルオークラ東京>本館。数多くの外国人クリエイターを魅了してきたこの本館には、至るところに日本の伝統美がちりばめられています。後編は「紋様」と「茶室」に焦点を当て、その魅力を探ります。
第 46 期 在东京大仓酒店接触日本的传统之美。(下篇)
主楼在今年 8 月末按计划改建。在这座吸引着众多外国创作家的主楼之中,四处镶嵌着日本传统之美。下篇将焦点集中在花纹与茶室,以此来探寻其魅力所在。



(主体)

「1万8千坪の芸術」。これはホテルオークラ東京が1962年に開業した際、贅を尽くした空間を賞賛して謳われたキャッチフレーズだ。当時の日本は戦後の復興が一段落し、訪日外国人が急激に増えていた時期。ホテルの数は圧倒的に少なく、2年後には東京オリンピックも控えていた。ホテルオークラ東京はそんな時代に、欧米の真似ではなく、日本独自の美意識を体現したホテルとして誕生したのだ。前回、創業者・大倉喜七郎の考えや開業までの経緯を知り、ホテルを象徴するメインロビーの魅力を体感した櫻井さん。今回の後編ではさらに踏み込み、館内にちりばめられた日本の伝統美に目を向ける。注目したのは「紋様」。さっそく装飾が見事な宴会場ホールを見学した。
“1 万 8 千坪的艺术”(约 59504.13㎡)。这是东京大仓酒店 1962 年开业之际,用于赞美这个极尽奢华的空间的广告词。当时,日本的战后复兴已告一段落,正值访日外国人数量激增的时期。酒店数量明显不足,而 2 年后的东京奥运会也即将到来。在那样的时代中,东京大仓酒店诞生了,它没有效仿欧美,而是体现出日本对于美的独特意识。在上一篇中,樱井谅解了创业者大仓喜七郎的想法与开业前的经过,并感受到了象征酒店的主厅的魅力。在本期的下篇中,将进一步深入酒店,观察散落于室内各处的日本传统之美。关注点是花纹。让我们赶快去看看装饰一流的宴会场大厅吧。

モダンにアレンジされた和の紋様。
现代风格布置的日式花纹。

「壁一面の桐の紋がかっこいいですね」。櫻井さんが足を止めたのは本館1階宴会場前の、廊下の壁紙。伝統的な桐の紋が動きのあるレイアウトで描かれ、祝いの席へと続く空間を華やかに彩っている。その先には吹き抜けの宴会場ホワイエ。天井に菱紋形の照明、宴会場入口には藤の花の一房をモチーフにした吊り照明が輝く。桐、菱、藤。いずれも日本人が古から親しんできたモチーフだ。
“一整面墙壁上都是梧桐花纹,真帅气啊。”让樱井驻足的是主楼 1 层宴会厅前走廊的壁纸。通过仿佛会动的布局设计描绘出了传统的梧桐花纹,点缀着通往庆祝场地的华美空间。前方是楼梯井的宴会厅前厅。天花板上的菱形照明与宴会厅入口处主题图案为一串紫藤花的吊灯照亮这个空间。梧桐,菱形,紫藤。无论哪个都是日本人自古以来就非常熟悉的图案。

「宴会場を担当したのは設計委員会の一員だった小坂秀雄氏です。装飾は意匠委員会の溝口三郎氏が手がけました」と広報の荒井さん。ホテルを設計するにあたり、建築家・谷口吉郎を中心とした設計委員会が動き出した2年後の1961年、芸術家を中心に意匠委員会も結成されたのだった。メンバーは文化財専門審議委員の溝口三郎や華道家の岩田清道ら5名に加え、陶芸家の富本憲吉、ガラス作家の岩田藤七らも協力者として参加。設計委員会と同じく、日本の伝統美をテーマに各所の意匠が考えられた。「館内には20を超える紋様がちりばめられました。中でも頻繁に使われているのが銀杏紋と菱紋。銀杏紋は敷地内に銀杏の木が多いこともあり、ホテルを象徴する紋様として生まれたもの。オーキッドルームのテーブルクロスやカトラリーにも使用されています。一方、菱紋は大倉家の家紋が五階菱だったことから多用されました。基本形からくずし紋様までさまざまなバリエーションが見られます。」
荒井告诉我们:“负责宴会厅的是设计委员会的一名成员,小坂秀雄。装饰则由图案样式委员会的沟口三郎亲自设计。”大约在设计酒店的过程中, 1961 年,即以建筑师谷口吉郎为核心的设计委员会出现 2 年之后,以艺术家为中心的图案样式委员会成立。成员中,除了文化财产专门审议委员沟口三郎与花道家岩田清道等 5 人之外,陶艺家富本宪吉和玻璃创作家岩田藤七等人作为合作者参与其中。图案式样委员会与设计委员会一样,考虑的是将日本的传统美作为主题加入设计。“酒店内有 20 多种花纹,点缀着空间各处。其中经常采用的是银杏花纹与菱形花纹。采纳银杏花纹的理由之一是这片土地上银杏树很多,于是它成为了象征酒店的花纹,也运用于淡紫色房间内的桌布与西餐餐具之中。另一方面,由于五重菱形是大仓家族的花纹,因此菱形花纹也经常使用。从基础形状到不规则的花纹,能见到各种版本。”

荒井さんの話を聞き、改めて空間を見渡す櫻井さん。「知らないで訪れるのと、知ってから訪れるのとでは、こんなに見え方が変わるんですね」。意識すると館内のどこを眺めても日本の紋様が浮かび上がり、それらがオークラ独特の空気をつくっているのがよくわかる。日本の伝統を伝えつつ、少しも古めかしさがないのは紋様をモダンにアレンジしているから。これも意匠委員会の狙いだった。
樱井听完荒井的介绍,重新观察起这个空间。“在不知道的情况下参观与得知之后参观,观察方式竟然能这么不同呢。”如果有意识地观察,无论眺望酒店内哪处,眼前都会浮现日本的花纹,于是明白了,正是这些花纹营造出大仓酒店的独有氛围。虽然表达的是日本传统,但却没有古老的感觉,其原因是以现代的视角对花纹做出了细微修改。这也是图案样式委员会的目标。

ホテル内に日本庭園を望む茶室が!?
酒店内有可以眺望日本庭园的茶室!?

紋様という切り口で館内を見学し、ロビーやホワイエなど共有スペースに日本の美意識を発見することができた櫻井さん。続いて向かったのはホテル7階。案内された引き戸の前には茶室「聴松庵」の行燈がある。戸を開けると打ち水がされた路地が現れ、別世界が広がっていた。「ホテルの中に、こんな立派な茶室があるなんて……」と驚きを隠せない櫻井さん。重要文化財の茶室「又隠」の写しとして設計されたこの空間は、露路や蹲踞、待合もあり、窓の向こうには日本庭園「曲水庭」も広がる本格的な造りだ。本席の隣には、椅子に座ってお茶をいただく立礼席も設けられ、宿泊中にお茶席を体験する外国人客も多いという。ならば……と櫻井さんも一服お茶をいただくことに。茶室係の榊原さんが案内をしてくれた。「“聴松庵”という名は大倉七郎の雅号にちなんだものです。松風を心して聴くという意味がありまして、しゅうしゅうと鳴る釜の湯が沸く音は、目を閉じると松の葉が風に揺れる音にも聴こえています。では、お茶をいただく前に蹲踞で手を清めましょう。」続いて、掛け軸や生け花を眺めて心を鎮め、湯の音に耳を澄ませながらゆっくりとお茶をいただく。東京の中心地にいることを忘れる、静かなひととき。「贅沢な時間でした」と櫻井さんの表情も和らいだ。
樱井从花纹的视角学习参观了酒店内部,在大厅与前厅等公共区域内感受到了日本人对美的意识。接下来前往酒店第 7 层。随着导览来到拉门前,这里有茶室听松庵的方形纸罩座灯。推开拉门,出现了洒过水的小巷,另一个世界延伸开来。樱井掩藏不住惊讶,说道:“酒店之中,竟然有这么漂亮的茶室……”这座茶室仿照重重要文化财产、名为“又隐”的茶室认真建造,当中有连接过道、水手钵和酒馆,窗外的方向还有名为曲水庭的日本庭园。在主要席位旁边,也设有可坐在椅子上品茶的立式点茶席位,据说很多在酒店住宿的外国客人也会来体验茶会。于是,樱井也打算品上一碗茶。茶室的工作人员榊原介绍道:“听松庵一名源自大仓七郎的雅号。其含义既指留心倾听风吹过松树的声音,也指闭上眼睛时将热水烧开、水壶响起的声音听成松叶随风摇曳的声音。那么,在品茶前,请先在水手钵中洗一下手吧。”樱井观赏着插花与挂在墙上的字画,心情也逐渐平静下来,一边认真倾听开水的声音一边品茶。这一刻,忘记了自己正身处东京的中心,非常宁静。“真是难得的时光。”樱井的表情也变得柔和。

8月末の本館閉館まで残り5か月。
距 8 月末主楼停止对外营业仅余 5 个月。

日本人ですらはっとさせられるほど、この国の伝統美が端正に込められたホテルオークラ東京の空間。しかし、本館は今年9月から建て替え工事に入ると発表されている。ホテルオークラ東京のファンにはマーガレット・ハウエルやボッテガ・ヴェネタのトーマス・マイヤーなど海外クリエイターが数多くいるが、私たちより彼らのほうがこの空間の貴重さをストレートに感じているのかもしれない。「外国人の友人が来たら連れてきたい」と櫻井さんが思うのは、この場所に日本の文化が凝縮されているからだろう。時に、古きものを伝え守ることは、新しいものをつくるよりも難しい。次世代に残したいものは何なのか?残された時間で、私たち日本人が先頭に立って考えてみるべきではないだろうか。
在东京大仓酒店的空间内所包含的这个国家的传统之美,其严谨程度连日本人都深感惊讶。但是已经对外公布,主楼将从今年 9 月起迎来改建工程。欣赏东京大仓酒店的人包括玛格丽特・霍威尔 (Margaret Howell) 和葆蝶家 (Bottega Veneta) 的汤马斯・麦耶 (Tomas Maier) 等众多海外创作家,也许他们比起我们能够更直接地感受到这里的珍贵。“如果外国朋友来日本,想带他们来这里参观”。樱井这样考虑的缘故,也许是这里浓缩了日本文化吧。有时,传承与保护古代事物比创造新事物更加困难。我们想将什么留给下一代呢?在仅存的时间中,我们日本人也许该率先试着考虑这个问题了。


(荐书)
櫻井さんの今月の課題図書 『日本の文様とホテルオークラ』
ホテルオークラ東京の館内にちりばめられた紋様ひとつひとつ解説。富士山、銀杏、四弁花など代表的な紋様を切り取りながら、オークラの四季折々の風景を映し出す(ホテルオークラ/非売品)。
樱井本月的课题图书 《日本的花纹与大仓酒店》
本书逐个对点缀着东京大仓酒店室内的花纹进行解说。书中选取富士山、银杏和四瓣花等代表性花纹,借以反应大仓酒店随季节而变的景致(大仓酒店/非卖品)。



(参观感想)
title:“目を向ける大切さ”に気づきました。
何度も訪れていたオークラに、こんなにもたくさんの紋様が隠されていたなんて……!最初はそう思いましたが、「隠されていた」のではなくて「ちゃんと目を向けていなかった」だけですよね。こうして取材で訪れる機会をいただけて本当に勉強になりました。エントランスや宴会場入口を飾る桐の紋様は特にかっこよかったです。そして今回もひとつ知ったのが、7階にある茶室の存在。扉を開けた瞬間に別世界が広がっていて驚きました。外国人の友人が日本に来たとき、いつもどこに連れて行こうかと迷うんです。こういう場所が都内にあることを知っておくのも“おもてなし”だな、と。機会があればぜひ、ここに案内したいと思います。
標題:意识到“关注的重要性”。
来过那么多次的东京大仓酒店里,竟然有这么多隐藏的花纹!虽然最初是这样想的,但却并非“隐藏”起来,只是“未曾好好关注过”而已吧。获得了这样的参观和采访机会,真的学到了很多。装饰着大门入口与宴会厅入口的梧桐花纹特别帅气。此外,这次还知道了的另一件事,是位于 7 楼的茶室。拉开门的瞬间,另一个世界在眼前延伸开来,让我非常惊讶。当外国朋友来到日本的时候,带他们去哪里呢,对此我一直很迷茫。现在知道了东京都内还有这样一个地方,就能好好招待他们了。如果我有机会,肯定想带他们参观这里。


(简介)
さくらいしょう 1982年東京生まれ。人気グループ「嵐」のメンバー。映画、ドラマをはじめ、報道番組『NEWS ZERO』のキャスターを務めるなど幅広く活躍。司会を務める情報バラエティー番組『櫻井有吉アブナイ夜会』(TBS)は毎週木曜22時から好評放送中。嵐の2015年第1弾シングル『Sakura』が好評発売中。
樱井翔 1982 年生于东京。人气组合“岚”的成员。在出演电影和电视的同时,也担任新闻节目 NEWS ZERO 的主播,广泛活跃于多种场合。樱井主持的信息类综艺节目“樱井有吉危险夜会”(TBS)每周四晚 22 点播出。岚在 2015 年的第 1 张单曲《Sakura》正在热卖。

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